2008/03/24 日記<毒入りチョコレート事件>
毒入りチョコレート事件
『毒入りチョコレート事件』(The Poisoned Chocolates Case)は英国の作家アントニー・バークリー作の推理小説である。1929年発表。日本では「新青年」の昭和9年(1934年)8月号に『毒殺六人賦』の題名で初めて翻案が掲載された。名作の誉れ高く、日本の推理小説ファンの間では「毒チョコ」の略称で通用する。
バークリーのシリーズ探偵の一人である作家ロジャー・シェリンガムが率いる犯罪研究会に、スコットランド・ヤードのモレスビー首席警部から未解決の毒殺事件が報告される。この事件に対し、バークリーのもう一人のシリーズ探偵であるアンブローズ・チタウィックを含む同研究会の面々がアマチュア探偵らしい推理合戦を繰り広げる。
もちこまれる事件は次のとおり。菓子製造会社(メイスン社)を名乗る者からユーステス・ペンファーザー卿に送られたチョコレート・ボンボンを友人の実業家ベンディックスが受け取った。その日の午後、ベンディックスとその妻がチョコレート・ボンボンを食べたところ、中に仕込まれたニトロベンゼンによって二人とも中毒症状を起こし、妻が死に至った。これはバークリーの傑作短編『偶然の審判』と同じ事件であるが、長篇の分量を生かして、甲論乙駁の推理を展開する。アンチミステリ、メタミステリの走りとして評価する向きもある。