2008/03/24 日記<怪人二十面相>
怪人二十面相
怪人二十面相(かいじんにじゅうめんそう)は、江戸川乱歩の少年向け探偵小説『少年探偵団』シリーズに登場する大怪盗、および少年探偵団シリーズの第一作のタイトル。名探偵明智小五郎ひきいる少年探偵団がライバル。変装の天才で、腕前は「賊自身も、ほんとうの顔をわすれてしまっているかも知れない」ほど。血を見るのが嫌いで殺人はしない。初期の作品では美術専門の盗賊であったが、後には着ぐるみ等を着て世間を驚かす愉快犯になった。
二十面相は「変装がとびきり上手」で、「どんなに明るい場所で、どんなに近寄ってながめても、少しも変装とはわからない、まるで違った人に見え」、「老人にも若者にも、学者にも無頼漢にも、イヤ女にさえも、まったくその人になりきってしまう」、「本人にすら本当の顔がわからない」大怪盗。「二十面相」という名前であるが実際には二十以上の顔を持つ。『生誕百年・探偵小説の大御所江戸川乱歩99の謎』(二見書房刊)によれば、二十面相は一作平均4.44回、シリーズ合計で111回の変装をしている(ポプラ版のみをカウント)。
『怪人二十面相』によれば、彼は盗賊でありながら「血を見るのがきらい」で、「人をきずつけたり殺したりする、残酷なふるまいは、一度もしたことが」ない。しかし、追い詰められると態度が変わるらしく、『怪奇四十面相』では拳銃を取り出して引き金を引いた(事前に弾を抜かれていたため、不発)という場面がある。だが、火事場に孤立した小林少年を我が身の危険も省みず救出に飛び込んだという場面(『怪奇四十面相』)もあり、守備範囲が広いのか、噂が捏造されているのか人物評は一定しない。
「一つのみょうなくせ」があり、「なにかこれという貴重な品物をねらいますと、かならず前もって、いつ何日(いつか)にはそれを頂戴に参上するという、予告状を送る」。
彼は「宝石だとか、美術品だとか、美しくてめずらしくて、非常に高価な品物を盗むばかりで、現金にはあまり興味を持たない」。現金は必要経費を稼ぎ出すために盗むだけで、彼の目的は盗んだ美術品で自分だけのための盗品美術館を作る事である。しかし後にはこの目的を忘れたのか、当初からの劇場型犯罪がエスカレート(悪ノリ)し夜光人間、宇宙怪人、電人M、鉄人Qなどの奇妙なものに変装して世間と少年探偵団を驚かす事を目的とした愉快犯になった。
反戦主義者で、『宇宙怪人』では、戦争を起こして沢山の人を殺した悪い奴らがつかまらず、自分だけがつかまる事に対して憤慨している。
二十面相は各ストーリーの最後で捕まり、次のストーリーが始まるまでにはいつの間にか脱獄していることが多い。シリーズ中二十面相は二十回捕まり、十九回脱獄している。その他のストーリーの終わり方は、生死不明が4回(『少年探偵団』、『青銅の魔人』、『宇宙怪人』、『鉄塔の怪人』(=ポプラ版『鉄塔王国の恐怖』))、二十面相の偽者が捕まった場合が1回(『怪人二十面相』)。ただし『宇宙怪人』では二十面相は爆死したことになっているが、後に明智は宇宙怪人の際に二十面相を逮捕したと述べている(『奇面城の恐怖』)。前述の逮捕回数は『宇宙怪人』を除いた数字(前述『99の謎』より)。
山田貴敏による漫画版では「変装」ではなく「自分の体の構造を自在に変化させ姿を変える(目撃者が発狂するほどその過程はグロテスク)」という謎めいた存在として描かれ、またドラマ「明智小五郎対怪人二十面相」では「整形手術の実験体にされ自分の顔を失った男」とされるなど、近年のリメイクでは単なる「怪盗」ではなく「怪人」としての側面を重視した設定・描写が目立つ。